2015年度前期地域マーケティングとして、山陰の地域資源のブランディング分析・提案を進めています。
今年度対象とする地域資源は、次の通りです。
ー20世紀梨
ー若桜鉄道
ー瑞泉(高田酒造)
ー宝喜の水(ヤスオカ)
ーねばりっこ
ー鳥取の和傘
ー野花(梅津酒造)
ーとうふちくわ
ーはたはた寿司(アベ鳥取堂)
ー砂丘長いも焼酎(梅津酒造)
受講生は3人ずつのチームに分かれ、自分たちの関心のある地域資源ということで上記を取り上げさせて頂くことにしました。
ここまでに、各地域資源に対して、次の分析・提案を進めてきています;
ー資源・環境分析
ー対象顧客提案(セグメンテーション&ターゲティング)
ーブランドプロミス、差別化ポイント、同質化ポイントの検討・提案
ーブランド表現、メディア・ミックスの検討・提案
ー本ブランディング提案の市場潜在性
授業の最終回となる7月28日(火)頃に、以上をまとめて、各資源のオーナーとなる方に提案をする予定です。
本授業でおこなった地域資源ブランディング提案は、冊子の形にまとめ、本学図書館、まちなかキャンパス等に配架しまた、ご要望あればお配り致します。
2015FH 地域マーケティング Regional Marketing
Approach:
主にブランド論を用いて、実際の山陰の地域あるいは山陰に関わる商品、サービスを対象として、ブランド構築のシミュレーションを行う。その過程を通して、ブランド論への地域への応用を実践的に学ぶ。
Goal:
ブランド論、マーケティングに関わる基本的な理論フレームを応用し、地域あるいは地域関連の産品、サービスのブランドを構築し、その地域の成長に貢献できるようになる。
理論フレーム:マーケティング101
参考書:「山陰地域資源のブランディング提案ー2014年度鳥取環境大学地域マーケティングからー」
2014FH 地域マーケティング
最終プレゼンテーション「山陰地域資源のブランディング提案」を実施しました。
8月2日(土)に、鳥取駅前商店街内の「ギャラリーそら」というスペースをお借りして、「山陰地域資源のブランディング提案」と題して、本授業の最終プレゼンテーションを実施しました。
本プレゼンテーションは、受講生全34名が11チームに分かれ、各チームが独自に取り上げた地域の資源を対象とし、そのブランド提案をするものでした。そのブランド提案には、その対象についての環境/資源分析をもとに、その対象にとっての、「ブランドプロミス」とは、差別化ポイント/同質化ポイントとは、そのブランド表現とは、といった点を含みました。
このプレゼンテーション開催の告知は実質、大学HPと当HPのみで限られたものでしたが、それでも当日、学外からおよそ15名程の方にご参加頂きました。当日は大変ありがとうございました。また本セッション開催を支えて頂きましたギャラリーそらの皆さま、1年生の岩田くんと石村くんにも感謝申し上げます。また最終プレゼンテーションにのぞんだ受講生も皆、よくできていたと思います。本当にご苦労様でした。
本大学経営学部設立後3年目での、初めての3年生向け「地域マーケティング」授業、その第15回目の授業として開催したものです。その意図は、1.受講生にとっての本授業内での学びの動機づけとして、2.学外への地元企業経営者、行政等の方のブランド理論の認識拡大のために、でした。
企画したときには正直、ただの授業でここまですることに無理があるのではと心配もしましたが、やるだけやってみてまた考えようということで、やってみました。結果、実際に多少の無理はありつつも、無事終えることができ、私自身大いに学ぶものがありました。
まずなんといっても、わずか15回から構成される授業ですが、そして最初は皆、授業の中でなかなかブランド理論、特にその「ブランドプロミス」の概念を理解するのに苦労していましたが、最終的には十分に理解し、その上で対象を調査分析し、その対象にとっての「ブランドプロミス」を提案できるようになることです。この学外向けプレゼンテーションを企画したときにはまだ、授業も確か5−6回目くらいのときでしたが、そのときの状態では、ここまで皆、力をつけることに確信が持ててはいませんでした。しかしやってみるとさすがに皆、ちゃんと理解に至るものだなと関心しました。そのようなことで、この授業で最終的には受講生は皆十二分に力をつけ、最終回には学外向けプレゼンテーションを組むことができる、ということを確信できました。
授業をしてみて気がつくことですが、まず「ブランドプロミス」とはそれ程、教科書を読んでさらっと理解できるものではなく、自分自身でつくってみたりして考えることで初めて理解できるものだということです。そしてまた、その理解には、各人のイマジネーション力、あるいは妄想力のようなものが必要だと思います。いくら調査や分析を重ねても(それ自体まず重要ですが)、「ブランドプロミス」の発案には至らず、そのためには、その顧客にとって、その対象は何を意味すべきか、といったようなことを思考する試行錯誤が必要です。全体の授業では各チーム(1チーム3−4人から構成され、全部で11チームありましたが)、と、各チームがやってきた調査分析結果をもとに、幾度となく議論しましたが、そのような過程が必要なことを痛感しました。
企画した当初はそのあたりの、受講生がどれ程力をつけるに至るかに確信を持てていなかったため、このプレゼンテーションについての対外的な告知(すなわちプロモーション)も及び腰になり、あまりしませんでした。しかし今回の経験から、次回からはもう少し多くの人に向けてこのプレゼンテーションを告知していきたく思います。
もう一つは、そのような告知が不十分な中、お越し頂きました学外の方々から、かなり好評であったことです。来場者の方にアンケートをご記入頂きましたが、どの方にも本プレゼンテーション内容について、かなり高い関心を持って頂けていたようでした。やはりこういった学習成果の公開、対外的な認識拡大へ向けての行動は求められていることを実感しました。むしろ、「内容の割には来場者が少ない。告知が足りていないのではないか」といったお言葉も頂きました。次回はもっと積極的に告知していきたいと思います。
また、学生の調査分析、ブランド提案過程を通して、この山陰の地には本当に多くの、潜在的価値をもつ資源が多くあることを知りました。それ程豊かな資源が、なぜこれ程までに逆にブランド化されてきていないのか、むしろそれに関心を持ちました。おそらく山陰は、これ程豊かな資源がある一方で、他の地域から地理的に隔離されているところがあり、それらをわざわざブランド化しようとする動機も働かないのではないか、自分たち地元がちゃんと知ってその価値を理解して享受しているのだから、それでいいじゃないか、なぜブランド化しなきゃならないのか、地元以外の人は、そのうち勝手に価値をわかるだろう、中身は本当にいいものだから、そういう考えが根底にあるのではないか、と(失礼かもしれませんが)思いさえしました。
他の地域では、ブランド化するものが特にない、という悩みをもつところもあります。その中で、せっかくこれ程豊かな資源がありながら、地元以外の人にあまりよく知られていないことは、本当にもったいないことだと思います。個々の資源、その資源を管理する企業等は、それに今、十分顧客がいて、利潤をあげることができているからそれでいい、今のままでいい、そういう考え方も一理あると思いますが、その一方で山陰全体としてみたとき、潜在性のある資源はもっと拡大して、山陰全体としてもうすこし活性化してもらいたい、そうも思います。そのためにブランド理論の応用は意義があるはずです。
山陰にある個々の潜在性のある資源を、より活用する、そのためにブランド理論を応用してみる、そのために、今回のような大学での学びの内容の地元への提案は意義があるのではと思い、本プレゼンテーションを開催しました。お越し頂きました方々からの声をもとに、また次回、より工夫して企画していきたいと思います。
2014FH 地域マーケティング Regional Marketing
Approach:
ブランド論を用いて、実際の山陰の地域あるいは山陰に関わるもの・サービスを対象として、そのブランド構築のシミュレーションを行う。
その過程を通して、ブランド論への地域への応用を実践的に学ぶ。
(例:鳥取の温泉、鳥取の練り物、鳥取の黒米)
Goal:
ブランド論、マーケティングに関わる基本的な理論フレームを応用し、地域あるいは地域関連のもの・サービスのブランドを構築し、その地域の成長に貢献できるようになる。
シラバス 2014 Rgn Mktg Outline 1.pdf (217100)
ブランディングのポイント・リスト Brand Analysis Framework 1.pdf (67234)
(2015年追加)
地域資源ブランドフレーム RgnlBrndng Outline1.pdf (100,1 kB)