第2回島根・鳥取高等教育フォーラムでの報告

28/03/2014 16:16

 このプロジェクト研究(2013年後期、1−2年生)では、鳥取県内の中山間地域集落における買物の状況を調べ、そこでの買物や生活上のニーズを把握し、何らかの提案を行おうとするものでした。

 一般に、このような中山間地域においては、都会ではごく身近な食品スーパー等がほとんどなく、ちょっとした食料品を買うにもかなり離れた場所にまで買いに行かなければなりません。さらに高齢のため体が不自由であったり、車等の移動手段を持たなければ、買物はより困難となります。そのような状況は近年、「買物難民」「フードデザート」といった表現で、一つの社会問題として捉えられています。

 特に鳥取県は中山間地域が多く、この問題は顕著です。そこで本プロジェクト研究では、まずそもそも対象となる中山間地域集落の住民にとっての買物の意義とは何か、住民の日常の生活において、買物とは何のためになされ、買物によって何が得られているのか、ということからより深く理解しようとしました。特に依拠した理論は買物や消費行動の楽しさや感情的側面を説明しようとする「快楽消費」理論です。特にフィールドワークとして集落での定性インタビュー調査を行い、住民の方々からじっくりとお話を伺いました。その結果、これまで「買物難民」とされていた人のまた別の角度の様子がよく把握できました。

 この研究はまた、島根大学が主催し山陰地域内5大学が参加する「山陰地域ソーシャルラーニング」プロジェクトの一つとしても位置づけられ、研究助成を受けました。www.solc-sanin.jp/5projects/

 平成26年3月5日、松江駅前の松江テレサにおいて開催された「大学と地域社会を結ぶ大学間連携ソーシャルラーニング 第2回鳥取・島根高等教育フォーラム」に参加し、本研究内容を報告してきました。

 このフォーラム用に報告をまとめ、プレゼンテーションを行ったのは、本学2年生秋田(環境学部)、黒川(経営学部)、西垣(経営学部)です。プレゼンテーションの形式自体は、直前まで主催者側から知らされておらず、当日はかなり困難しましたが、内容はよくまとまったもので、お陰さまでかなりの多くの参加者から興味をもってプレゼンテーションを聞いて頂けました。

始まったばっかりの様子です。一応記念写真として。妙に寒そうです。

さっそく一人の方から関心を頂き、一生懸命説明を始めているところです。一挙に緊張感が走りました。

だんだんと興味を持たれた人が増えてきました。

すでにかなりの人に集まって頂き、プレゼする方はかなりあたふたしている状況です。

 本プロ研に参加した学生、そしてこの報告をまとめた3人はご苦労さまでした。非常に密度の濃い内容の研究だったと思います。それがよくまとめられていました。今回得られた研究知見もさることながら、このような報告会での報告はいい経験になったのではないかと思います。

 また本研究内容に関心を持って頂き、本プレゼに参加頂いた方々に深く感謝致します。ありがとうございました。

www.kankyo-u.ac.jp/alliance/college/social-learning/news/2013/6408/

https://www.u-shimane.ac.jp/effort/gp/social/tottori_simane_forum.html